教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2017年8月 『プールに入っていても水分補給を忘れずに!』
先日の朝倉市の災害は、本当に信じられない光景でした。地震、津波など防災への意識は以前より高まっていると感じておりますが、洪水・土砂災害は防ぎようの無い事だったと思われます。より安全な所に避難していれば・・・、と甚大な災害の結果をみて振り返ってみればの発想でしょうが・・・、どの時点でどうすれば、という良い答えを見つけるのは難しそうに思われます。
前方視的と後方視的な物事の見方があります。前方視的とは、結果が分からない、断定や確定できない時に、どの様な方法を選んで行くのかという事です。例えば、癌が見つかった後、手術をするのか、化学療法をするのか、免疫療法をするのか、気功、祈祷、食事療法などの民間療法を選ぶのか、などです。または、野球の試合の中盤で投手を続投か、交代か。
後方視的とは、結果から物事を振り返って考える事です。簡単に言えば、あの時、こうしていれば。「たら、れば」の話です。治療法の選択を結果の良し悪しから振り返る、将棋の一見奇抜で筋悪そうに見えても終局後には勝着になっていた、あの時の守備位置と配球が価千金のゲッツーになり試合の流れを変えた、などなどです。
生活はすべて前方視的に決断して行かなければなりません。結果が悪いと、責任者は誰だ、みたいに後方視的に批判する風潮が増えている様に思います。特に他人に厳しい・・・。一緒に前を向いて日本を良い方向に進ませる事ができますように、と祈る毎日です。

さてさて、暑い日が続きます。プールに行って長時間泳ぐ方が多いのですが、水分補給を忘れておられる方が見受けられます。相対的にプールの中は快適で発汗していない錯覚をおこしやすいです。ぜひ、ぜひ、ぜひ、水分補給をお願いします。20~30分毎が安心です。少なくとも45分~50分に一度はプールから上がって、休憩をお願いします。

ヘルパンギーナや手足口病の流行も続いておりますが、RSウイルスの患者さんが少し増えている印象です。通常は秋~冬の定番感染症ですが、今年は少し前倒しの様です。鼻水、咳、ぜいぜい、発熱、などの症状から始まります。1歳未満のお子さんに感染すると重症化する危険性があります。ご注意願います。

クマ(本州)、ヒアリ、ヤマカガシ、マムシ、ハチなど気をつける対象が増えている印象ですが、山、川、海で楽しい夏を満喫するために、楽しい最中ても上流で雨がたくさん降ったら川原から上がるなどの行動計画、複数の避難経路の確認をぜひお願い致します。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
バックナンバー