教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき その148 「マイコプラズマについて」
皆様こんにちは。夏休みは存分に楽しめましたか?
なかには、宮崎県沖の日向灘で地震が発生して、南海トラフ地震との連動が懸念されたり、8月末のノロノロ台風に翻弄されたりして、楽しめなかった方がおられたら、本当に心中お察し申し上げます。
 101年前の9月に関東大震災が発生致しました。台風も8月以降、上陸する確率が上がりますので、秋にかけて防災の意識が高まる季節なのかもしれません。
 宗像市自由ヶ丘地区では防災会議が夏から始まりました。居住地域ごとに気を付けなければいけない状況が異なります。河川が氾濫しやすい地区、土砂災害が懸念される地区など、地域の危険個所を地図上に印をつけて行きます。その後、避難経路、避難場所を決めて行きます。甚大な災害が発生した場合、すぐに支援物資は届かないので、最低3日分の食料と水の用意が必要です。いつ発生するか分からない災害に対して過不足なく用意するのは難しい気もしますが、ローリングストックと言って賞味期限が近くなったら電気が止まっていない環境で、ご家族で実際に食べてみます。(練習になって良いでしょう)、そして新しい食料をストックすると無駄な廃棄を避ける事が出来ます。
 食べ物以外では、断水して歯磨きができない場合の洗口剤や、ウエットティッシュ、ヘルメット、ヘッドライト、雨合羽(暴風の時に傘は役に立たず、凶器にさえなります)、防護メガネ、雨に強い靴(長靴はあまりお勧めでは無いようです)、登山用ストックまたは杖(どうしても冠水している場所を通る際の転落防止目的)などがあると心強いでしょうか(さらに必要な物は各自でご判断願います)。
 自治体の活動をしてみて、近所に御親戚がおられないご高齢の方々との日常の交流、福祉サービスへのご案内、災害など非常時の避難行動の介助などの立案は、頭を悩ます事柄です。もし、御親戚が遠方におられましたら、ぜひ御親戚のご近所さんとも交流されて、緊急時の連絡先なども交換しておくと、少なからず双方にとって有益だと思います。よろしくお願い致します。
 さて、病気の話です。COVID-19、インフルエンザも少しずつ流行が続いておりますが、今年は8年ぶりにマイコプラズマ感染症・肺炎が流行しています。発熱する人としない人がいますが、咳が長引き、だんだんとひどくなって行くのが特徴的です。マイコプラズマだけに限らず、咳が3日以上止まらない時は速やかにかかりつけ医を受診してください。2週間とか1か月放置しますと、薬剤の効果が期待できなくなります。もちろん、こども園のお友達の年齢は、副鼻腔炎やRSウイルス感染症(ごくまれに百日咳)などの可能性もあり、こちらもなかなか治らない咳、鼻水という症状になりやすいものです。また、台風接近で咳やゼイゼイが酷くなる方の中には喘息もありますので、天候と症状の関連性など日記にメモされると良いかもしれません。
 台風一過で暑い日が戻ってくるかもしれません。9月も熱中症に気を付けましょう。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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