教育改革の推進
健康管理
園医さんのワンポイントアドバイス
幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき 1月号(その128 )【冬の感染症~感染性胃腸炎など~】
園医のつぶやき その128明けましておめでとうございます。楽しいお正月をお過ごしになられたと思います。
さて、福岡県内は新型コロナの患者さんの発生数も依然として高止まりですが、インフルエンザも12月後半から増えてきました。発熱と倦怠感は両方に共通の症状ですので検査してみないとわかりません。いずれにしても、発熱に気づいた直後に検査するより、38℃以上の場合は数時間後、37℃台だと1日くらい様子をみて検査するのが良さそうです。コロナワクチンを複数回接種して効果がきちんと残っていると、発熱しないけれど喉の痛みが数日かけて悪化するので検査してみたら陽性という方も少なくありません。
ご自宅で新型コロナの検査をする場合の注意点としましては、「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と書かれた物を使用して頂くようお願い致します。「研究用」と書かれたもので検査して陰性と出て安心していたら家族に次々に感染していった例もありますので、「研究用」はお勧めできません(厚労省のHPに記載されています)。
大半の方は軽症ですが、食事が十分にできない、呼吸が苦しい、痰が黄色~黄緑色など色が付いている、なかなか解熱しないなどの症状が自宅静養中に出た場合は追加の医療が必要になりますので、平日の8時30分~17時15分に陽性者相談ダイヤル050-8885-8618またはかかりつけ医に電話相談して、その後の対応の指示を仰いで下さい。
感染性胃腸炎にかかった方もぽつりぽつりおられます。嘔吐された場合は速やかな対応をお願いいたします。嘔吐を繰り返すと、脱水症や低血糖になる危険性があります。まず、安静にして制吐剤(吐き気止め)の座薬を使用して、30分程度飲食せずに様子を見ます。その後嘔吐しなければ少量の水分を飲ませます。さらに30分経過して食べられそうであれば少量ずつ消化の良い物を与えてみましょう。また、吐物の処理につきましては福山市のノロウイルス対応マニュアル家庭編をご参照ください。
今、医療機関は帰省ラッシュの新幹線の自由席の様な状態が長期間続いています。新型コロナの中等症~重症の方々のための病床が徐々に埋まり、すでに首都圏では一般の救急搬送に支障を来しているようです。経済活動を過度に抑制する必要はありませんが、感染対策は春までは従前の通りした方が無難な様に思われます。
それでは、2023年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生