教育改革の推進
健康管理
園医さんのワンポイントアドバイス
幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき 11月号 その150「インフルエンザの対策について」
こんにちは。10月後半は朝と昼の寒暖差が大きく、体調を崩してしまう方が多かったですね。また、マイコプラズマ感染症が長引いて肺炎となり、入院治療が必要になった方も一部おられました。10月前半に内科健診にお伺い致しました。身体疾患のケアも大切ですが、そちらはかかりつけ医でフォローが十分できているケースがほとんどでした。精神面は、発達の過程として容認できるものと、将来学力や社交性の獲得の妨げになる可能性があるものがあります。後者の方は多職種でお子さんをサポートして行ければ幸いです。放置した場合に、集団での学習に集中できない、常に対人関係でトラブルに見舞われる、または自分で善悪の判断が出来ず周囲に流されてしまうなどの可能性があり、周囲の勧めに従っておけばよかったという事例を少なからず経験しております。
また、お家ではとっても良い子なのに、集団生活では全く別人の様にふるまう(または、その逆)お子さんもおられます。この場合は、良い子にしている場所で過剰適応していて、他方がその反動になっている場合もありえます。家で良い子なのに、園で「お子さんがちょっと・・・」と言われて納得いかない親御さんもおられるかもしれません(お気持ちは重々わかります)が、そこで先生たちに「あなたたちが間違っている!」と突っぱねて得をする事はあまりありません。こども園の先生の話に耳を傾けてみて、話し合って下さい。
10月最後の週になって宗像市内でインフルエンザAの方が増えてきました。気温の低下、乾燥、自律神経の乱れ、睡眠不足などの要因が重なってかかりやすくなります。新型コロナと同様、うがい、手洗い、バランスのとれた適切な量の食事、早寝早起きなど心がけて頂ければと思います。
インフルエンザウイルスに暴露されて、高熱や感冒症状、胃腸症状などが強く出るタイプの人と、ほとんど無症状~微熱、かるい倦怠感程度で終わる人がいます。「俺はワクチン打たなくてもインフルエンザかからない」と豪語する方がおられますが、感染していて知らないうちに他の人に感染させてしまっている可能性もあり得ますので、どうか周囲への様々な配慮を忘れない様にして頂けますと幸いです。
インフルエンザワクチン、注射薬と点鼻薬があります。注射薬は生後半年以降の方、点鼻薬は2歳以上19歳未満が接種可能です。効能については様々報告されていますが、ワクチン接種を住民全員が行わなかった場合は、流行は爆発的になり、重症者も増加する傾向になります。かかりつけ医と相談して薬剤の選択や接種時期を決めて頂けたらと思います。
例年11月は感染性胃腸炎のお話をしておりましたが、本年は特に気候がイレギュラーなため、他のお話になりました。みなさま、くれぐれもどうぞご自愛願います。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生