教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき その2
 夏だ!海だ!サザンだ!(と思うのは、昭和40年代生まれだけでしょうか?)
 夏休みの予定は決められたでしょうか?お子さんが小さい頃~小学校半ばくらいまでの家族旅行は楽しいものです。私などより皆様の方が、アウトドアに関する知識は数段上とは思いますが、確認の意味も込めまして、今月は病気の話から一旦離れまして、事故防止について触れてみたいと思います。
さて、海で気をつけて頂きたいこと。ふつうは沖から岸に波がやってきますが、ところどころ、岸から沖に海水が戻って行く場所があります。そこでは、離岸流(りがんりゅう、カレントとも言います)という、水泳のオリンピック選手でも、逆らって泳ぐことのできないほど速い流れが発生しています。昨年も、南の島で離岸流に流され、16時間漂流して救助されたという事例が発生しています。この事例では流れに逆らわなかった事が、無駄な体力の消耗を防いで救助につながっています。離岸流につかまったかな、と感じたら、とにかく横に(海岸線に平行に)泳ぎましょう。すると、岸に寄せる波の方に戻ることができます。

 次は、川です。雨が降りだしたら川から上がり、川岸からもできるだけ離れるのは基本とお考え下さい。それだけではなく、その川の上流の天気にも細心の注意を払いましょう。2008年の神戸の小さい川での鉄砲水は、かなりインパクトがありました。最近はゲリラ豪雨も多いので、降り始めから増水まであっという間、という事例も少なくありません。1999年には、神奈川の山の手の川の中洲でキャンプしていて、再三の避難勧告を無視して、結局増水した川に流され、残念な結果に終わった事例がありました。飲酒して楽しくなると、判断が鈍くなってしまったのかなぁ?と思ってしまいました。
 最悪の事態も予想し、その時どのように動く、人(家族)を救助するなど、御家族御一緒にシミュレーションされてみてはいかがでしょうか?そうすると、事件・事故の無かった楽しい夏休みの思い出が、一層輝かしいものになるでしょう。
 ちなみに、うちの子供たちが小さかった10年前頃、海のレジャーを提案しても、家族内多数決1対3で敗北しておりました。最近の子は、海好きじゃないんですね~(泣)。

<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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