教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2016年12月「感染性胃腸炎」
【季節の感染症・病気】
クリスマス会が楽しみですね。全国的にはインフルエンザの流行が始まっている様ですが、近所は今のところ、大流行の兆しはみられておりません。むしろ感染性胃腸炎の患者さんが11月後半の冷え込みで少しずつ増えている印象ですので、今月も引き続きご注意下さい。

【感染性胃腸炎とは】
大半はウイルス(ノロウイルスなど)に感染した後しばらくして、腹部の不快感→嘔吐→下痢の順番で症状が進みます。とても軽症の人は不快感だけ、嘔吐や下痢もちょっとだけで済みます。
嘔吐を繰り返す場合は、早めに制吐薬(吐き気止め≒ナウゼリン)の坐薬を使って、嘔吐する回数を最小限にしましょう。制吐薬を使用して30分間は、水分・食事ともにがまんしましょう。吐かないのを確認して、少量の水分で口を湿らせる事から始めて、さらに30分くらい吐かなければ、消化の良い食事を一口ずつゆっくりと食べさせて下さい。
制吐薬を使用しても嘔吐が止まらない場合は、脱水や低血糖が心配になりますので、早めに医療機関に受診しましょう。夕方から吐き始めて、10回くらい吐いているのを翌朝まで様子みるのは、大変危険です。
嘔吐していて腹痛がひどい場合や、30分間隔でお腹を痛がったりする場合は、制吐薬を使用しないでそのまま医療機関に受診して下さい。感染性胃腸炎以外の病気の可能性もあります。

【吐いた物の処理方法】
吐物を処理する際は、ビニール手袋、マスクを着用して、ティッシュペーパーなどでふき取り、ビニール袋に入れて下さい。次亜塩素酸ナトリウム濃度を0.1%に調整したものを、前もってティッシュに染み込ませてビニール袋の中に入れておくと安心です。
ゴーグル(またはメガネ)、プラスチックエプロンの用意が出来る方は、そちらの方がなお良いです。

【消毒方法】
市販されている次亜塩素酸ナトリウムの原液の濃度は、ハイターは6%、ミルトンは1%です。ハイターのキャップ1杯で約20mlあり、それを水1リットルで薄めると約0.1%の濃度になります。吐物や便で汚染された床、衣類、トイレの消毒などに用います。薄めたものを放置しますと誤飲の危険性がありますので、使い切ってしまうか、残りは破棄して下さい。
詳細は福山市ノロウイルス対応マニュアルをご参考下さい。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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