教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2017年4月『アデノウイルス感染症』
新入園の皆さん、おめでとうございます。集団生活の第一歩ですね。自由ヶ丘幼稚園は、適正な栄養量、かつニュートラルな雰囲気で、とても生活しやすい園だと思います。園児さんと保護者の方が一緒に楽しめる事を願っております。

2~3歳までは、病気になりやすい時期です。お仕事復帰を目指しておられるご家庭も多いのではないかと思われますが、風邪の原因となるウイルスだけでも200種類以上はあると言われており、お子さんが入園された後は、繰り返し風邪をひく可能性があります。さらに、鼻水を自力で外に出す、または吸い込むのが難しいので、慢性的に副鼻腔炎や中耳炎を反復しやすい条件がそろっています。
感染症の症状を、人為的にコントロールするのは困難です。基本的には、お子さんの免疫力や自然治癒力に頼る部分が多くなります。最初の1~2年は、発熱や病気の連絡が多いかもしれません。少しずつ、強い体になってゆきますので、しばらくの辛抱と思って下さい。

咳、鼻水が主体のRSウイルス感染症の方がおられます。出生直後から1歳の間の方が感染すると、激しくゼイゼイ言うこともあります。息苦しくて夜眠れない、哺乳力や食欲の低下が著しい場合は入院が必要となる可能性があります。また、細菌感染の合併による副鼻腔炎、中耳炎の合併も注意が必要です。かかりつけ医にご相談下さい。

長びく高熱が主症状のアデノウイルス感染症も、最近少しずつ増えている印象です。
高熱が4~5日続く事があります。のどは、全く赤くない場合からしっかり赤くなる場合まで個人差がありますが、今年は眼球充血が強い人が多い印象です。熱よりも目の症状が目立つ場合は流行性角結膜炎、いわゆる「はやり目」の可能性があります。眼科への受診が必要か、かかりつけ医にご相談下さい。

感染性胃腸炎の患者さんもおられます。公共の場所に行く際には良く手洗いして下さい。嘔吐を2~3回したら夜間でも早めの対応をお願いします。

宗像地区でのインフルエンザは落ち着いてきた印象ですが、完全に終息しておりませんので、新幹線・飛行機・バスにお乗りの際は引き続きご注意下さい。

例年より遅めの花見シーズンかもしれません。保護者の方々、飲み過ぎ、食べ過ぎにご注意願います。平成29年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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