教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医さんのつぶやき 12月号(その103)「感染性胃腸炎に引き続きご注意ください!」
皆様こんにちは。みなさんのコロナ対策のおかげで、殆どの病気の流行は少なくなっていますが、胃腸炎には引き続いてのご注意が必要かと思われます。
【感染性胃腸炎(別名;嘔吐・下痢、お腹の風邪)】
お腹の調子を悪くして嘔吐や下痢の症状で来院される方が少しずつ増えてきました。先月に引き続き以下の事にご注意願います。
【嘔吐した時は適度に胃腸を休めて、少しずつ水分補給してみましょう】
1回大量に嘔吐した、または数回少量ずつ嘔吐した場合、手持ちに制吐剤(ナウゼリン坐薬)があれば、使用してみましょう。30分くらいしたら効果が出始めるので、一口ずつ水分を飲ませて下さい〈嘔吐する以外に「とてもお腹を痛がっている」「呼びかけに反応がない」場合は、嘔吐した量や回数にかかわらず、医療機関に受診しましょう〉。
水分摂取を始めて嘔吐しなければ、消化の良い食物を摂り始めても良いでしょう。
〈もし、制吐剤を入れても全く嘔吐が止まらない場合、または嘔吐は止まったけれど2食連続でまったく食事ができない場合も医療機関に受診しましょう〉
【消毒方法】
コロナウイルスはアルコールで消毒できますが、ノロウイルスにはアルコールは効果がなく、次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンやハイター)を用います。
使用時にはゴーグルまたはメガネ等で眼の保護を、ビニールエプロンなどで自分の服の色落ちを防いで下さい。原液を用いると濃すぎるので希釈します。床、衣類、トイレの消毒には0.1%の濃度で、おもちゃ,調理器具,直接手で触れる部分などの消毒には0.02%の濃度にします。金属は腐食するので、最後に水拭きして下さい。
ペットボトルで消毒液を作成した際は、残液は乳幼児が飲まない様に一旦は、安全な場所に一時保管するか速やかに廃棄して下さい。殺菌(ウイルスの不活化)作用が落ちますので、長期保存しないで下さい。
次亜塩素酸ナトリウムによる消毒液の作り方は下記を参考にされて下さい
http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/uploaded/attachment/120207.pdf
【インフルエンザ・インフルエンザワクチン・新型コロナウイルス感染症の動向】
福岡県内11月25日の時点でも10週間連続インフルエンザ患者さんの報告はありません。このままコロナ対策をしっかりして頂けると流行しないまま行けるのでは?とか錯覚しそうですが、見通しは不明です。インフルエンザワクチンは例年通り生産されているそうですが、手元に届きません。かかりつけ以外の医療機関に問い合わせてもあまり良い返事は見込めませんので、手当たり次第にお電話するのはお控え下さい。かかりつけの医療機関または政府にご相談下さい。
それでは良い年をお迎えになりますよう、お祈り申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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