教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき 6月号 その145 【6月に要注意!様々な感染症と食中毒!】
あっという間に6月を迎えました。
5月末の内科健診も順調に行えて、皆様のご協力に感謝いたします。
さて、流行する病気についてですが、インフルエンザの流行は、一部の地域を除いてほぼ落ち着いてきました。COVID-19は、今のところ未就学児童の間では流行していませんが、それ以外の年齢の人が集まる場所で、小規模発生が起こっています。しつこいですね。弱毒化しているとはいえ、ワクチン接種をなさっておられない方では、高熱や強い倦怠感があるようです。ご留意頂ければと思います。
 それと似たように、のどの痛みと発熱で始まるのが溶連菌感染症です。こちらの流行は比較的長く続いています。症状が軽いと感染・発症に気づきにくく、体に細かい発疹が出て「これ何だろう?」とお越しになる方も少なくありません。治療は抗生物質の内服です。
 夏の感染症の代名詞の「手足口病」も流行しています。まず手足に「水疱」が出来ます。その後、その周りに1~2mmの赤いふちどりができます。口腔内だけにできればヘルパンギーナになりますが、今年は手足口病の方の方が多い印象です。特効薬はなく、自然に治るのをサポートして行く対症療法を行います。ウイルス排出期間は長く続くため、隔離が効果的でないため、全身状態が良好で飲食が通常通りにできれば登園可能です。
 他の園で、RSウイルス感染症が流行し始めました。鼻みず、せき、発熱などが主な症状で、ひどくなるとゼイゼイいう方もおられます。特効薬はなく、検査は通常保険適応ではないため、入院が必要でなければ一般的な感冒として取り扱います。二次的に細菌感染症を合併する方もおられますので、その際は抗生剤を追加処方することもあります。心臓や肺に持病があれば重症化する事もありますので、ご注意願います(主治医も注意します)。
また、6月はカンピロバクターやサルモネラなど、細菌による食中毒が年間最多の時期になります。食材や調理器具の衛生管理にご留意頂ければ幸いです。発熱や血便、強い腹痛など、一般的なウイルス感染症とちがう感じがありましたら、かかりつけ医にご相談下さい、

 6月は(も)、天候の変動が激しいため自律神経が乱れやすい時期で、疲れが保護者さんもお子さんもともに出やすい頃です。何かにつけ、神経が過敏になり、言われた相手に感情をぶつけたくなるかもしれません。しかし、まず7秒数えてみましょう。少し衝動的な言動が緩和される可能性があります。理知的なふるまいをすると、周囲の好感度は上がります。また、不安がつのる際には、文字に記してみましょう。少し心が整うかもしれません。
もし、身近に相談相手が見つからない際は、園の先生、かかりつけ医、市役所の子ども部にご相談して頂くのも一つの方法です。

 今月もどうぞよろしくお願い致します。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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