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健康管理

栄養士さんのワンポイントアドバイス

2018年度 第4回 『ご家庭でできる食中毒予防』
 皆さんこんにちは。蒸し暑い夏の季節がやってきました。イベントが多く楽しい季節ですが、熱中症や食中毒の多い季節でもあります。水分補給など気を付けてくださいね。
 さて先日、食品衛生の講習会に出席してきました。その中で、今の季節に是非お伝えしておきたい≪食中毒≫について今月は掲載したいと思います。食中毒と言われて記憶に新しいニュースでは「キャナルシティ修学旅行生の集団食中毒」ではないでしょうか?修学旅行生からノロウィルスが検出され、ノロウィルスの潜伏期間が24~48時間であることから、前日の県外での昼食が感染源ではないかとされています。食中毒は感染源の特定が難しく日頃の予防衛生が重要になってきます。
 では、食中毒を予防するにはどうしたら良いのでしょうか。厚生労働省から次のことに気をつけるよう示されています。≪食中毒菌を付けない・増やさない・やっつける≫これを食中毒予防の3原則と言います。当然ではありますが、給食を含め食品を取り扱う企業やメーカーでは常に意識されている事項です。皆さんが毎日スーパー等で購入する食品についても同様に衛生管理がなされています。しかし、購入後の食品の扱いを間違えると家庭でも食中毒が発生する可能性があります。ここで、家庭でもできる食中毒予防のポイントを6つあげます。

ポイント1.食品の購入
 陳列された食品を選ぶ際は鮮度や異物混入等ないか目視する。
 消費期限や賞味期限も期日を過ぎていないか表示のチェックもしましょう。
 肉・魚は分けて包み、保冷剤(氷)と一緒に保冷バックに入れましょう。
 寄り道しないでまっすぐに帰宅しましょう。
ポイント2.家庭での保存
 食品はすぐに冷蔵庫へいれ、肉・魚の液体は漏れないよう包んで保存する。
 冷蔵庫10℃以下、冷凍庫-15℃以下を維持し可能な限り扉の開閉は控える。
 庫内のスペースに入れるのは7割程度に抑えるようにしましょう。
ポイント3.下準備
 こまめに手洗いをし、タオルや布巾は清潔なものに交換。
 井戸水を使用する際は水質に要注意。家庭ごみもこまめに捨てましょう。
 冷凍品の解凍は冷蔵庫で行い、野菜果物はよく洗う。
 包丁などの器具、布巾は洗って消毒したものを使用しましょう。
 肉・魚は生で食べるものからは離れたところに置きましょう。
 肉・魚を切った包丁やまな板は洗って熱湯をかけてよく乾かす。
ポイント4.調理
 台所は清潔にし、作業前の手洗いを丁寧にしましょう。
 加熱は十分行いましょう。目安は中心部温度が75℃で1分間以上保たれること。
 電子レンジを使う場合には均一に加熱されるようにしましょう。
 調理を途中でやめる場合は、食品は冷蔵庫へしまいましょう。
ポイント5.食事
 食事前は手を洗い、盛りつけは清潔な器具・食器を使いましょう。
 食品は長時間室温に放置しないようにしましょう。
ポイント6.残った食品
 作業前に手洗いし清潔な器具・容器に保存する。保存は早く冷えるよう小分けにする。
 温めなおす場合は十分に加熱する。目安は中心部温度が75℃で1分間以上保たれること。
 時間が経ち過ぎた、ちょっとでも怪しいと感じたら思い切って捨てましょう。

 上記のポイントを是非ご家庭でも意識されてみてください。食中毒は子供や高齢者のような免疫力の弱い人に危険なものです。O-157のような重篤化すると命の危険にさらされる食中毒もあります。これからの暑い季節は福岡県だけでなく全国で食中毒事件が多く発生しています。夏休みを楽しい思い出にするために食中毒にも気をつけていきましょう。
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