教育改革の推進

健康管理

栄養士さんのワンポイントアドバイス

2018年度 第3回 『歯とお口の健康週間』
 皆さんこんにちは。先日「梅雨入り」が発表されました。6月は雨の季節ですが、昨年の九州豪雨のような災害が再び起こらない事を願うばかりです。
 さて6月4日~10日は厚労省・文科省・日本歯科医師会が昭和33年から実施している「歯とお口の健康週間」です。私たち栄養士からも、食生活の観点から情報発信する活動があります。まずは身近に感じやすい「虫歯」についてお話します。虫歯は①歯質②虫歯菌③糖質を含む食べ物の要因が重なった時に発生します。効果的に虫歯を予防するためには、それぞれ3つの要因に対応した予防のポイントを知ることが大切です。①歯質は食生活からも改善ができます。丈夫な歯を育てるための土台作りに必要なタンパク質、歯の石灰化のために必要なカルシウムやリン、またビタミン(A、C、D)等の栄養素が欠かせません。②虫歯菌を歯磨きで除去するためには、丁寧にしっかりとブラッシングしなければなりません。全ての歯をきちんと磨くためには3分以上かかります。歯磨きは「食べカスをとる」というよりも「細菌を退治する」ものと考えましょう。③糖質(砂糖など)の摂り過ぎには注意しましょう。お口に残った糖質を餌に虫歯菌が繁殖しやすくなるため、食後は歯を磨くようにしましょう。一度虫歯になってしまった歯は歯磨きで治ることはありません。未然に防げるよう習慣化しましょう。
 ほかにも、乾燥いりこ・素焼ナッツ・するめ・蓮根など硬い食品を食べることもお勧めです。特に成長著しい時期の皆さんにメリットがたくさんあります。①よく噛んで食べることで満腹中枢が働き食べ過ぎの防止、「肥満の予防」になります。②よく噛んで食べることで食品の味が分かり「味覚の発達」になります。③よく噛んで食べることで口周りの筋肉を使い、「言葉の発音がハッキリ」し美しくなります。④よく噛んで食べることで脳細胞が活発化し子供の知育を助け「脳の発達」につながります。⑤よく噛んで食べることで唾液の分泌を促進し虫歯や歯周病等の「歯の病気を予防」します。⑥よく噛んで食べることで唾液が分泌され、唾液中の酵素には発ガン物質の作用を消す働きがあり「ガンの予防」になります。⑦よく噛んで食べることで消化酵素がたくさん分泌され「胃腸の働きを促進」します。⑧よく噛んで食べることで歯を食いしばることができ「全身の体力向上」につながります。歯医者さんで見たことがあるかもしれませんが、これら①~⑧をまとめて「ひみこの歯がいーぜ!」というキャッチコピーがあります。どうぞ覚えていただき意識してもらえると幸いです。
 歯の生え換わり時期の皆さんに硬い食品は食べにくいかもしれませんが、新たに生える永久歯は一生ものです。ひみこの歯はいーぜのようなメリットも含めお口の病気と無縁で元気であってもらいたいと思います。
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